TicTac 2023

今日は2023年にイギリスで買ったTicTac(チックタック)のお話です.

 

 

目次

 

ロンドンのTicTac

TicTacは日本では見かけませんが,ヨーロッパではどこでも売っています.今回はロンドンで売っていたTicTacです.2023年12月のものです.

欧州徒然草では今回で6回目の記事です.前回からかなり間があきました.

 

kawano-europe-essay.hatenablog.jp

まずはいつもの定番です.

定番のオレンジ味.1個69ペンス(1ポンド=180円として124円).物価の高いロンドンにしては買いやすい価格です.かわいらしいパッケージになっています.

 

次はスプライト味.あのスプライトです.

炭酸飲料の味では,過去にチェリー・コーラ味を紹介していますが,今回は直球です.炭酸は感じませんが,食べやすい味です.

 

次は2つまとめて紹介します.

フルーツアドベンチャーは数種類のフレーバーが入ったもので,名前を変えてずっと売られています.これも定番です.その下のベリーは濃いベリー味が2種類入っていてちょっと珍しいです.これまでもベリーミックスがありましたが,そちらは濃いベリーと薄いベリーでした.いろいろな味があるのもTicTacの魅力ですね.

 

こちらは少し大きめのフレッシュシリーズです.1つ1.89ポンド(約340円).真ん中が一番強いミントでした.ミント系はいろいろありますが,TicTacの中ではかなりきつい方です.ただ,TicTacはフリスクよりも優しめのミントです.

 

シュリンクフレーション

シュリンクフレーション(shrinkflation)とは,小さくなる(shrink)と価格が上がる(inflation)を合わせた造語で,価格を据え置いたまま内容量を減らす,実質的な値上げです.

これまでのTicTacの空き箱を保管しているので,ちょっと比べてみました.

写真が見づらいですが,バーコードの下に黒字で賞味期限が書いてあります.右は2011年,真ん中は2014年,左は2024年です.期限の1年前くらいに生産されたと考えていいでしょう.2011年の時点では,1箱16グラムだったのが,2014年には1箱18グラムに増えており,2024年でも18グラムが維持されています.

他のフレーバーの空き箱も見てみましたが,大体2010-2011年に16グラムから18グラムに増量し,その後は容量を維持しています.

 

TicTacの小さな箱はどこでも18グラムですが,場所により価格はかなり違います.同じ国でも首都と田舎では価格が違いますし,もちろんヨーロッパの他の国に行けば価格が違います.ヨーロッパでは,21世紀に入っておおむね年率2%のインフレが生じていることから,TicTacの価格も徐々に上がっている感じがします.つまり,内容量を減らすのではなく,インフレによる価格引き上げや場所による価格調整で勝負しているお菓子です.

 

日本でもお菓子など様々な製品でシュリンクフレーションが起きており,まとめサイトもあります.久しぶりに買って「こんなに小さくなったのか!」と思うこともあります.
企業からすれば,見た目の値上げをせずに売り上げ数を確保したいのでしょうが,小さくなったお菓子を食べれば満足度が下がります.目先の数字合わせのために,製品のファンやブランド価値を失っているように思えます.価格競争をするのは,製品に魅力がないためで(ポイント付与も同じです),生産している企業自身が魅力を感じていないのでしょう.

 

TicTacはもともと小さいのでこれ以上小さくしづらい,という事情もあるかもしれませんが,内容量を減らし続けるお菓子とは一線を画しているようにも感じます.お菓子は私たちの生存に必須ではありません.ですので,食べる楽しさや満足感を大切にするべきだと思うのですが・・・

 

 

本日はここまで.