秋のチロルを走ろう(6) − メラーノ郊外のチロロ城

秋のチロルを走ろうの後半です.

前半はこちらから

「秋のチロルを走ろう(1)−チロル地方の道路事情 」

「秋のチロルを走ろう(2)−インスブルック市内の動物園と博物館」

「秋のチロルを走ろう(3)−インスブルックのケーブルカー」

「秋のチロルを走ろう(4)−ドロミテ街道 」

「秋のチロルを走ろう(5)−ボルツァーノ」

今日は,ボルツァーノから北西に30Kmほど行ったところにあるメラーノ(Meran,Merano)という町の郊外にあるお城のお話です.


今回は時間がなかったのでメラーノの町中は車でぐるっと回っただけでしたが,なかなか良さそうな町でした.今回の目的地は,チロロ城(Schloss Tirol,Castel Tirolo)だったため,郊外のドルフチロル(Dorf Tirol)という町に行きました.メラーノの町中からは車で15分ほど,この石碑が見えたら左折して坂を登って行きます.

メラーノやボルツァーノでは交通機関の乗り放題券(Mobilcard)があります.メラーノでは3種類手に入りますが,南チロル地方の鉄道,バス,ケーブルカーなどが乗り放題になるカードは3日券で13ユーロ,7日券で18ユーロとかなりお得です(2009年当時の価格).特に電車は,ブレンナー(Brenner)やトレント(Trento)などかなり広い範囲が乗れるようになります.この地方はハイキングコースもたくさんあり,1週間ほどじっくり滞在して楽しむのがいいと思いました.


ドルフチロルの玄関口はツーリストインフォメーションです.ここで地図をもらっておきましょう.メラーノの町からはバス(Gästebus)でも来ることができます.チロロ城までは歩いて行くことになりますが,この教会(Pfarrkirche,Parrocchia)の横を通って行きます.


お城までは歩いて15分ほどかかります.坂道もあってちょっとつらいですが,今回の旅はきつい坂道をよく歩くのでそれに比べたらましな方でした.途中でお城が見えてきます.写真右端の白いお城がチロロ城です.チロロ城の左下にあるのはフォンタナ城(Brunnenburg,Castel Fontana)で,小さくて見づらいですが奥に見える白い建物はペーター教会(St. Peter,S. Pietro)です.写真をクリックして拡大してみてください.


チロロ城.中は博物館になっています.入場料は8ユーロで,南チロル地方のMuseumCardが使えます.今回ボルツァーノでもらっていたので使おうとしたのですが,なぜか無料で入れました.私の前後の人はみんな無料でした.もしかしたら,朝一番は無料とかあるのでしょうか? よく分かりませんが安いのはいいことです.ちなみに,11時頃お城を後にしましたが,お客さんはたくさん来ていて,彼らからは入場料を取っていました.

中には,チロロ城やこの地域に関する展示がたくさんあります.お城の中の小さな礼拝堂では,キリストの像の後ろ側も見ることができます.ちょっと珍しいですね.お城からの町の眺めはとてもきれいで,これを見るだけでも来たかいがあります.圧巻なのは,塔にあるこの地方の歴史コレクションで,特に20世紀が充実しており,当時の新聞や雑誌,パンフレットなどが年代順に展示されています.この塔は上に行けばいくほど年代が新しくなり,一番上は21世紀です.自分の生まれた年にはどんなことがあったのか,などみていくのも楽しいですが,塔には階段しかないのでちょっと疲れます.


10月ということもあり,リンゴを売っている人がたくさんいました.だいたい,1Kgで1ユーロが相場みたいですが,このお店は6Kgで5ユーロとちょっと安かったです.

お城からもいい眺めが見られますが,ケーブルカーで山を登るともっといい景色が見られます.教会あたりから坂を登って行くのですが,この坂道はとにかく強烈です.バスをお勧めします.インフォメーションあたりからバスが出ています.片道1ユーロ.


ケーブルカー(Seilbahn,Funvia)は往復で7.50ユーロ.このケーブルカーで標高650メートルから1400メートルまで一気に上がっていきます.チロロ城も上から見ることができます.


上からの眺め.屋根の右上がメラーノの町,ボルツァーノは向かいの山の向こう側にあります.ここから,さらに100メートルほど登って行くとレストランがあり,山の上のハイキングはここが拠点になります.

ここには半日しかいなかったのですが,隠れた観光スポットとして胸を張ってお勧めしたいところです.

本日はここまで.