フィンランド(4)−ヘルシンキのスオメンリンナ島

今日はヘルシンキの南にあるスオメンリンナ島(Suomenrinna)のお話です.


スオメンリンナ島は港のマーケット広場から船で15分ほどの所にあります.スオメンリンナ島に行く船は2種類あります.JT−Lineは往復6.50ユーロ(2009年当時の価格)ですが,島の中間付近に帰りの船が来てくれます.もう一つはHKLの船で,こちらはトラムの1日券や3日券が有効になります.今回はこちらを使いました.HKLの乗り場は,マーケットの奥の方にあります.この写真の看板が目印です.

島には午前中,できれば10時頃までには行った方がいいでしょう.お昼ごろになると,観光客がどんどん島に上がってきて混雑します.




船からみたヘルシンキ.マーケットやウスペンスキー寺院,ルター派大聖堂などが見えます.




スオメンリンナ島の入口.しばらく待ったのですが,この女性がどいてくれないので,そのままパチリ.結構怖い写真になってしまいました.

スオメンリンナとは,フィンランドの要塞という意味だそうです.フィンランド人は自分たちのことをスオメンと呼びます.ところが,その下に書いてあるスウェーデン語の名前は,スヴェアボルグでこれはスウェーデンの要塞という意味だそうです.1747年にスウェーデンがロシアの攻撃を撃退するために作った要塞島だったため,スウェーデンの要塞という名前だったのが,20世紀のフィンランドの独立とともに名前が変わったそうです.




島の地図です.船が着くのは右上の島の上の方,Cという文字の左側です.この島はAからEの地域に分かれていますが,通常,観光で行くのはAからCの地区です.JT−Lineの船は違う場所に着きます.行きはそんなにいい場所ではないのですが,帰りは結構いい場所に来てくれます.CからAの一番下に向けて歩いて行きます.



船から降りてすぐの所にスーパーがあります.飲み物等が必要な場合はここでしか買えません.写真には家が映っていますが,この島にはホテルやレストランもありますが,一般の人も住んでいます.



右上の島から右下の島に行く途中にインフォメーションがあります.ここで,スオメンリンナ島の歴史を知ることができ,地図も手に入ります.また,ここには博物館もあります.このあたりから,要塞の感じが出てきます.




島には,このような要塞の壁や倉庫がそのままの形で残っています.裏通りに入ると観光客も少なく,ひっそりとした感じです.あちこちに壁に入口があって,倉庫の中をみることができます.




島の最南端には,このような砲台がいくつか残されています.




近くで見るとかなりの大きさです.この島は,当時の姿を残すように整備されていて,私が訪問した時にも職員が遊歩道の掃除をしていました.




ここを見つけることができるでしょうか? JT−Lineの乗り場の近くです.島には,潜水艦が展示されているそうですが,見つけだすことができませんでした.フィンランドでは潜水艦の保有が禁じられているそうで,この島にある潜水艦ヴェシッコ号が唯一の潜水艦だそうです.

ヘルシンキから近く,ヘルシンキの中心部とは全く異なった趣のある島です.写真はアップしていませんが,島の中心部には公園もあり,主な所をみるだけでも1時間半くらいかかると思います.運動靴をはいて,ハイキングのつもりで散策すると楽しいと思います.豆を持って歩けば,フィンランド感がもっと出るでしょう.

本日はここまで.

追記(2016年):ヨーロッパでは夏シーズンの観光客が増加しています.ゆっくり見て回るのであれば,午前中,それもできるだけ早い時間がおススメです.また,フィンランドではラウンディングが実施されています.スーパーでの現金の買い物では,セントの端数が0セントや5セントの切り上げまたは切り下げが行われます.