ノルウェー(2) ノルウェーでの食事と買い物

今日はノルウェーでの買い物についてです.

写真は最近のノルウェーの新名物,タラバガニです.

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ノルウェーはとにかく物価の高い国です.前にヨーロッパの物価の比較を取り上げましたが(お得に旅行できる国はどこ? - 欧州徒然草),レストランやホテル,食品などでEU平均の1.5-1.6倍になり,日本の価格から見ても1.5倍くらいになります.旅の予算がふんだんにあれば,毎日レストランで食べるというのもいいでしょうが,食事や買い物(お土産も含めて)は工夫しないとどんどんお金が無くなります.特に,ノルウェーではカードを使うことが多いと思いますので,気が付かないうちにお金を使いすぎるという問題もあります.

ノルウェーは海に面していることで海産物がいろいろあります.上の写真はタラバガニです.日本よりもおしゃれな感じになってますが,お値段もおしゃれな感じで,財布との相談が必要です.タラバガニとオリーブオイルという組み合わせは今まで考えたことがありませんでした.個人的には和風の方が好きです.ちなみに,ノルウェーのタラバガニはロシアの養殖場から逃げてきたもので,現在ではノルウェー北部の沿岸部に多く住み着いています.うらやましい感じもしますが,タラバガニは食欲旺盛でヒトデも含めて何でも食べるため,地域の生態系を破壊するという問題があります.そこで,積極的に食べて生態系を守ろうとしています.それならもっと安くしてくれればいいのに・・・と思いますが.

 

北欧では,観光客がホテルの朝食をしっかり食べている気がします.朝のうちにしっかり食べておけば,昼は軽く済ませることができて,1日の予算を節約することができるからでしょうか? 前にフィンランドで見た親子は,朝食でひたすらパンを食べていました.朝食場のパンが無くなっていました.こんなに朝食を食べる白人は初めて見ましたが,気持ちは分かります.いい作戦なので,朝食付きのホテルを取るのがおススメです.

 

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ベルゲンの魚市場(フィッシュマーケット).夏は屋内と屋外があります.ここもしっかり観光地価格で,かなり高いです(よ~く探すと安いものもあります).屋内魚市場の2階にはツーリストインフォメーションがあり,後で紹介するベルゲンカードを買うことができます.

 

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それでもやっぱりノルウェーの伝統料理をいろいろ食べたい! という人におススメなのが,フッティルーテンです.食事付プランにすると,毎晩(日によっては昼食)がコース料理になり,各地の伝統料理が出てきます.ノルウェー料理には,もちろんサーモンやエビ,ニシンやサバなどの魚介類もありますが,トナカイ,ヘラジカ,鹿,ライチョウなどの肉料理もいろいろあります.どちらかというと,塩味がきついものが多いですが,北欧ではよくあるパターンです.

地元の人が行くような場所を探すと少しは安くなるかもしれません.

 

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ピザは比較的安く食べられ,街中にピザスタンドもあります.それでも写真のようなピザ店で食べると250-350クローネ(約3500-4900円)かかります.写真は,ノルウェー全土に展開するペップスピザ.持ち帰り専門店もあります.ノルウェーの付加価値税(VAT)は25%ですが,食料品は15%になります.ピザも店内で食べるよりも持ち帰りにした方が税金が安くなります.

 

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ここはベルゲン郊外のショッピングモール.トラムでSletten下車で目の前にあります.2階にはフードコートがあってアジア系の軽食が楽しめます.ベルゲンのトラムは町中から空港まで続いており,グリーグ博物館に行くときにも使えます.

 

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ベルゲン駅の横にもショッピングモールがあります.ここにはスーパーが2件入っていて,バーガースタンドなどもありますので,使い勝手がいいと思います.一番上の階に行くと,不思議なホームセンターがあり,写真のようなアイロンのワゴンセールなどがあります.お土産にはならないかもしれませんが,話のタネにはいいところです.

ちなみに,ベルゲン地方ではかつて,毛糸のセーターなどの生産が盛んでした.現在は外国に生産が移っているそうですが,セーター,マフラー,手袋,靴下などもノルウェーらしいお土産です.

 

トロムソにもショッピングモールがあります.空港の近くには大きなショッピングモールがあり,島から北極教会がある方に渡ってバスで少し行くともう一つのショッピングモールがあります.

 

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トロムソのショッピングモール.空港行きの42番のバスで来るとこの風景に出会います.ここはトロムソのバスターミナルにもなっています.左には立体駐車場がありますが,駐車場を抜けた先にもモールの続きがあります.一応カフェがありますが,フードコートはなく,総菜コーナーもありません.スーパーとホームセンターがあり,駐車場の先には服の店などがあります.地元の人用ですが,スーパーでお土産を探している人にはいいところです.

 

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ロシアとの国境近くにあるキルケネスは観光するにはスポットが少なすぎる町ですので,海を眺めたり,ぶらぶら歩いたり,買い物するくらいしかすることがありません.地図の左上,黒丸の1番が小さなショッピングモール,右側の島の手前の黒丸の25番辺りにスーパーが何件かあります.ちなみにそこから上に行った黒丸の19番がフッティルーテンの乗り場です.

 

オスロは大きな町ですが,お得な買い物にはちょっと苦労します.オスロ中央駅(Oslo S)の中にも食べるところなどがあります.ちなみに,ツーリストインフォメーションも駅中にあります.駅周辺にはデパートもあります.町中に小さなお店がたくさんありますので,お土産はそこで手に入りますが,もちろん観光客価格です.私が訪れたときにはたまたまオスロの船乗り場でインド関係のイベントをしていたので,カレーライスなど食べ物はいろいろ手に入りました.

オスロでの意外なスポットとしては,民族博物館前の出店です.花や野菜を売っていますが,フルーツも売っています.ここはかなり安いですが,店の場所がバス停から少しずれているためか,観光客はあまり来ないようです.いい店なのに知られていないのは残念です.

また,もう一つの意外なスポットはオスロ空港です.セキュリティーコントロールの外にもいろいろ店があり,イギリスやアイルランドで展開している不思議な日本食レストランのWagamamaもあります.

 

オスロやベルゲンでは,オスロパス(Oslo Pass)やベルゲンカード(Bergen Card)があり,市内の交通券と博物館の無料・割引券がセットになっていて,費用の節約に役立ちます.両方とも交通券が使える範囲が広いので,市内の「いかにも」という観光地だけでなく,もう少しいろいろ回って見たい人にとっては便利ですし,買い物スポットも増えます.バスやトラムなど終点までとりあえず行ってみるのもいい観光です.町の景色が変わっていくところが楽しめますし,ガイドブックに載っていないスーパーやショッピングモールを見つけることもできます.

交通券とセットになったカードはこの2つだけのようです.トロムソではバスの1日券がありますが,博物館の割引カードはありません.とはいっても,トロムソではあまり立ち寄りスポットがないですが.

 

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オスロから500番のバスに乗ってドロバックに行く途中にこのショッピングモールがあります.大きなスーパーMenyの他にもいくつか店があります.

スーパーで買うチョコレートやクッキーは定番ですが,夏の旅行だと日本に持って帰ると溶けてしまうという難点もあります.インスタントのスープや調味料ならかさばらずに便利です.ノルウェーならインスタントのフィッシュスープがおススメです.雑貨の店にもお土産になるものがたくさんあります.ちょっとした調理器具や文房具もいいのではないでしょうか?

 

ちなみに,スーパーでの価格は店舗によってまちまちです.Meny,Kiwi,Rema1000などはよく見かけますが,他の国のようにスーパーの価格の序列がはっきりしていない感じです.場所によって安いものが異なります.例えば,水ですが,ノルウェー中にあるコンビニNarvesenでは,500mlの飲み物が2つで35クローネ(約490円)というパターンが多く,かなり高いです(水だと25という店もあるようです).スーパーに行くと2リットル入りのペットボトルの水があり,コンビニよりも安いですが,なかなかいいものが手に入りません.

私が見た最も安いものは1本4.90クローネ(約70円)でしたが,なかなか見つかりません.同じブランドの同じ水なのに,そして同じ町なのに,7.9クローネや10クローネなど(同じブランドのスーパーでも)店によって値段は様々です.行ってみないと分かりません.また,味のない普通の水は少なく,炭酸入りやリンゴ味などが付いたものの方が多く売られています.

 

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ノルウェーでも他の国と同じようにペットボトルにデポジットが付いていて,ノルウェーではPantと呼ばれています.スーパーでの表示価格はパント抜きで,レジで加算されます.大型スーパーにはこのような回収機があるので,しっかり回収しましょう!  日本と違い,この機械に入れるときには,ペットボトルのラベルをはがしてはいけません.全部入れ終えたら緑のボタンを押し,レシートをレジに持っていきます.

 

 

北欧ではキャッシュレス化が進んでいて現金の支払いはあまり多くない,と『キャッシュレス経済』に書きましたが,郊外のスーパーでは現金で支払っている人も結構見ました.クレジットカードやデビットカードを使っている人はもちろんいましたし,非接触型の(タッチするだけでPINを入力しなくてもいい)カードも普及しています.一方で,私はVippsを使っている人を見ませんでした.統計上もVippsは個人間のお金のやり取りに使われていて,店舗で使うのは2%とのことですので,見なくても当然なのかもしれません.今後は変わっていくでしょう.

 

安く上げようというのは,けちけちしている,と思われるかもしれませんが(事実そうですが),地元の人々,特に高齢者は節約にかなり高い関心があるそうです.物価が高いからですが,スーパー巡りは地元の人々の生活に触れることができるのもいいところです.

 

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日本から醤油とナイフを持っていけば,スーパーのサーモンも楽しみ放題です.スモークだけでなく,生のサーモンもパック入りで売られています.生のサーモンは部位によって味と値段が違いますので,それぞれ試してみてはいかがでしょうか? 冷凍エビも量り売りされています.パンとバター,レタスも買えばホテルの自室でオープンサンドイッチも楽しめます.

 

本日はここまで.