フィンランド(1)−フィンランドへのアクセスと国内の交通

今日から10回に渡ってフィンランド特集です.今日はフィンランドでの移動のお話です.

フィンランドに入るには,まず,ヘルシンキの空港に行くと思います.ヘルシンキには東京や大阪から直行便があります.フィンランドに行くのは簡単ですが,計画をよく練っておかないとあまり楽しめなくなります.フィンランドには,夏シーズンと冬シーズンがあります.夏シーズンは5月末から8月上旬までで,それを過ぎると冬までシーズンオフになります.

シーズンオフには,ナーンタリのムーミンワールドやロヴァニエミのサンタパークなどが閉まってしまいます.それも8月10日くらいで終わってしまうものが多いのです.シーズンが終わるとバスの時刻表が変わる町もあります.ホームページ等でよく下調べをしておかないと,目的のものに会えないこともあります.今回は,サンタパークがそうで,訪問日の数日前に終わってしまっていました.




フィンランド国内の移動は,飛行機,電車,バスがあります.距離が遠ければ飛行機がいいと思います.Finnairの場合,国内線は座席フリーでどこに座ってもOKです(2009年当時の情報です).チケットもなく,パスポートに書いてある名前がチケット代わりになります.ゲートでは一番前に並んで,好きな所に座ると快適です.晴れていれば,写真のような窓下の美しい景色を楽しむことができます.これはヘルシンキの近くです.




この写真は北にあるロヴァニエミ周辺.国内線はヘルシンキ発着となっているため,例えば,タンペレからロヴァニエミに行くためには,タンペレ→ヘルシンキ→ロヴァニエミという経路になります.

ヘルシンキの空港からは,エアポートバスで移動するのが便利です.空港から出るとバスターミナルがあるので,10番のバス停に行きます.ヘルシンキの中央駅の他,いくつかの場所で止まってくれます.料金は,片道5.90ユーロ(2016年は6.30ユーロ).クレジットカードも使えます.エアポートバスは便利ですのでお勧めです.事前にホームページからチケットを買っておくとさらに便利です.




ヘルシンキの市内の移動は,バス,トラム,近郊電車,船がありますが,観光客はトラムを使うことになると思います.バスは路線が複雑で少しわかりにくいです.博物館などの入場料が無料や割引になるヘルシンキカードもありますが,1日や3日有効の交通券のみもあります.交通券は3日券で13.60ユーロ.このマークがついているものはすべて乗車可能です.私は,ヘルシンキ中央駅の地下2階の地下鉄乗り場にある自動販売機で買いました.1階の自動販売機でも買えるのですが,表示がフィンランド語とスウェーデン語しかなかったのであきらめました.

3日券は,ヘルシンキ市内のみとヘルシンキ周辺地域を含んだものと2種類ありますが,ヘルシンキ市内のみでもかなり広い範囲をカバーしています.普通の観光であれば,市内チケットで十分です.




バスの場合,このマークがついていれば交通券は有効ですが,おそらく市内のすべてのバスで有効です.24番のバスは,観光で利用する便利なバスです.





トラムは1番から10番まで8路線が運行されています.2番と5番が欠番です.どれも便利ですが,3Bと3Tは市内の主要な観光地を回るということで,特別のパンフレットが作成されています(2015年にヘルシンキ行ったときには,この2つのトラムはなくなっていました).すべての停留所の紹介があり,路線図もあるので,インフォメーションで手に入れておきましょう.英語版もあります.3Bと3Tは同じ車両で,途中で番号だけが変わります.1周する場合は,乗りっぱなしでOKです.




バス停です.ここには,トラムとバスが止まります.フィンランドではバスに乗りたいときは,手を横に上げて運転手にアピールします.停留所に立っているだけだとバスは行ってしまいます.ちょっと上げただけでは不安なので,バスがウインカーを出すまで上げておいた方がいいです.ヘルシンキだけでなく,他の町でも同じです.また,バスやトラムから降りるときには,車内のボタンを押します.「チーン」という音がしますが,停留所の直前で押す人が多いですね.私はかなり前から押していました.

バス停や地名の案内は,フィンランド語とスウェーデン語の2通りであらわされています.どちらにしても私には読めないのであまり関係ありませんでしたが.これは,フィンランドが長い間スウェーデン領だったことに関係しているようです.もっとも,現地でもらった観光ガイドによると,現在ではスウェーデン語が話せる人は6%くらいしかいないそうです.




2−3時間の距離であれば,長距離バスが便利です.ヘルシンキからトゥルクまで電車に乗りましたが,防音のためか線路の両脇にはずっと木が植えてあり,あまり景色が楽しめませんでした.バスは途中いろいろな所に止まるため電車より時間がかかりますが,景色を楽しむのであればバスがいいと思います.ヘルシンキ市内では,カンピ(Kamppi)のデパートの地下から出発します.この写真はトゥルクのマーケット広場です.ここから,ナーンタリ行きのバスが出ています.




こちらは電車です.この車両はペンドリーノというそうです.今回は2等車を利用しましたが,料金もそんなに高くなく,快適な旅でした.

本日はここまで.