ラトビア(5) − バウスカ郊外のルンダーレ宮殿

今日は,リーガの南約70Kmのところにあるバウスカ(Bauska)の町と郊外のルンダーレ宮殿(Rundāres pils)のお話です.


リーガからバウスカまでは1時間に2−3本のバスがあります.バウスカまで片道2ラット.距離を考えると非常に安いですね.バウスカのバスターミナル(Autoosta)は市内の中心部から800メートルほど離れていますが,バスターミナルの裏手にあるこのスーパーの中にも簡易インフォメーションがあり,そこで地図が手に入ります.

町の中心部に行くには,バスが通ってきた道を戻り,1つ目のロータリーで右に曲がります.そのまま坂を下って行くと,右側に広場が見えてきます.そこにインフォメーションがあります.バウスカの中にはいくつかの見どころがありますが,月曜日はどれも閉まっていますので注意しましょう.


私がバウスカに行ったのは実は月曜日で,バウスカ城(Bauskas pils)もバウスカ歴史博物館(Novadpētniecības un Mākslas muzejs)も閉まっていましたが,いろいろあってご好意で博物館の中を見学させてもらうことができました.


博物館の展示は,20世紀のバウスカの歴史が中心です.当時使っていた家具があり,美容院や薬局も再現されています.入ってすぐの部屋にあるこのオルゴールは,太鼓や鐘もなるようになっていて,8曲演奏できるそうです.この日が特別かどうか分かりませんが,展示してあるアイロンを持たせてくれたり,イスに座らせてくれたりしました.中に入れないように紐があるのですが,係りの人がその紐を外してくれて,いろいろ触らせてもらいました.また,機織りの体験もさせてもらいました.休館日だったのに本当にありがたいです.

バスターミナルから宮殿に行くバスは本数があまりありません.8時か9時ごろリーガを出て,約70分でバウスカにつき,市内を一通り見学して,11:10のバスに乗るのがベストだと思います.タクシーという選択肢もあります.バスだと片道0.80ラット,約10Kmです.タクシーの料金はたぶん10ラット以下です.


ここがルンダーレ宮殿前のバス停です.運転手に着いたら教えてもらえるように頼んだ方がいいです.この写真の左前の方に入口があります.


しばらく歩いて行くと,突然宮殿が見えてきます.どうしてこんな田舎にものすごい宮殿があるのか不思議です.確かにバウスカは交通の要所にありますが,宮殿のあたりは現在でもなーんにもない所です.中庭に入って左側にチケット売り場があります.料金は2.5ラット.中はかなり広いですね.夏のシーズンになると,地下の売店や展示も開かれるようで,見て回るのは大変です.壁一面にバラの漆喰装飾があるバラの間や大ホールなど見どころはたくさんあります.写真撮影は別料金ですが,チケット売り場には40種類近くの絵ハガキを売っていますので,写真を止めて絵ハガキを買うのもいいと思います.


宮殿の庭園も見事です・・・夏であれば.庭園も結構広く,散歩にいいですね.この写真は庭園から撮った宮殿です.


冬はカフェやレストランが営業していませんので,帰りのバス停の近くにあるこの店が唯一買い物できるところになります.飲み物やお菓子などが手に入ります.

ここで思い出したのですが,バルト3国の人たちは結構年配の人でも英語が少し話せます.ところが,特に年配の人は数字の部分がドイツ語になる人が多く,値段を訪ねた時の返事が「The cost is Zwei lats(2ラットです)」のように,構文は英語で数字だけドイツ語ということがよくあります.ドイツ語の1−10を覚えておくとコミュニケーションがスムーズにいきます.


宮殿からバウスカの帰る途中でバウスカ城が見えてきます.バスの左側の席に座るとよく見えます.

ここでも,バスは時間よりも数分早く来て,時間調整をせずにそのまま出発しました.おかげで,バスセンターでリーガ行きのバスにぎりぎり乗ることができ,スムーズに帰ることができました.バウスカからリーガへのバスも本数が結構あるのでリーガからの日帰りも十分可能です.バウスカの町に興味がなく,宮殿だけに行くのであれば,朝9時半ごろのリーガ発のバスに乗り,11:10のバスかタクシーを使えばOKです.ルンダーレ宮殿は,ラトビアの観光地トップ10なかでも堂々の1位です.ぜひ寄ってほしいですね.

本日はここまで.

【追記:2015年8月】
2015年8月に再び訪れました.料金が大幅に上がっています.庭園を見るだけのチケットは4ユーロ,庭園と宮殿内の短いコースのコンビチケットが7.50ユーロ,庭園と宮殿の長いコースのコンビチケットが9.00ユーロです.商業化された今では,私にとっては,バウスカはラトビア観光の1位ではなくなりました.ヴェントピルスの方がおススメです.

追記(2016年):バルト諸国の通貨はすべてユーロになっています.クレジットカードは多くの場所で使えますが,古いサイン式のカードは使えません.ICチップ付きのクレジットカードは必須です.バルト諸国の新しい観光情報は,「おさんぽわんこの旅の思ひで…ヨーロッパ編」がとても詳しいので,ぜひご覧ください.