ラトビア(2) − リーガ旧市街

今日はラトビアの首都リーガの旧市街のお話です.

リーガの旧市街はリトアニアのヴィリニュスよりも狭いので徒歩での観光が適しています.南はバスターミナルや駅,西はダウガワ川(Daugava),北はリーガ城(Rīgas Pils),東はピルセータス運河(Pilsētas Kanāls)に囲まれた地域が観光スポットです.狭い道が多く一見複雑ですが,たいていは少し歩けば大きな道に出ますので適当に歩いても大丈夫です.


市庁舎広場(Rātslaukums).左の建物にインフォメーションがあります.まずはここで地図を手に入れましょう.右側の建物はブラックヘッドのギルド(Melngalvju Nams)です.ブラックヘッドとは未婚の商人たちを指す言葉で,ブラックヘッドのギルドとは未婚の商人たちの同業者組合という意味です.この建物自体も美しいのですが,目を引くのが瑠璃色の時計です.時間だけでなく,日にちや月も分かります.この時計を作った職人は,他の場所で同じものを作らないように目をくり抜かれてしまったそうです.

ギルドの中は博物館になっており,見学することができます.地下部分には,暖房システムが残っており,暖かい空気を送り込むパイプなどが残っています.地下を見た後はエレベーターで上の階に行き,美しいホールがみられます.広場の像は,騎士ロランドで,彼の持っている剣の先がラトビアの中心地になっているそうです.


大聖堂.ここの目玉はパイプオルガンで,いく人もの音楽家たちがこのオルガンの音色を聴きに来たそうです.現在でも,オルガンコンサートが開かれるそうですが,私が行った日はタイミングが悪くてコンサートは開かれていませんでした.


リーガ城.大聖堂から北に少し歩くと見えてきます.この建物はすごくシンプルなので,途中で通り過ぎる英国教会の方が印象に残ります.建物の真ん中付近にある木のドアを開けて3階に行くと博物館の入口です.入場料は1ラット.


リーガの町並みは,ヴィリニュスに比べると都会的です.小さな路地にも店やカフェがあって,いろいろ発掘する楽しさがあります.


これは猫の家(Kaķu Māja)と呼ばれる建物です.ガイドブックの写真を見る限りでは猫は1匹だけに見えますが実は2匹います.このうち,逸話に残っているのは写真の右側のネコちゃんで,昔は逆方向を向いてギルドにお尻を向けていたそうです.現在では,1階がバー・キャットになっています.


リーガにはレストランやカフェがたくさんありますが,時間がない時や小腹がすいた時にはこの店がお勧めです.ペルメニXL(Pelmeņi)という店で,水餃子や揚げ餃子のお店です.中はセルフ方式になっていて,4種類の水餃子と1種類の揚げ餃子をお椀にとって好きなタレをかけます.餃子とは別にスープも2種類あり,料金は重さで決まります.お椀2つに半分くらい入れて,飲み物を飲んでも2ラットもしません.非常に安く食べられて,しかもすぐに食べられます.周りを見ていると,揚げ餃子が人気のようでした.サクサクしておいしいです.容量の割には軽いというのもあるかもしれませんが.


聖ペテロ教会(Sv. Pētera Baznīca).大きさだけを見ると,大聖堂よりも大きく見えます.1209年まで記録がさかのぼれる歴史のある教会です.観光客にとっては,エレベーターで昇る塔が魅力です.1人3ラット.2階までは階段で上り(この階段は結構きついです),その後はエレベーターで昇ります.塔は高さ121メートルで,展望台は72メートルの高さがあるそうです.この塔は高すぎるため,落雷の被害もたびたび受けているようです.


塔からの眺め.バスセンター,中央市場方面です.この時期は日が短いので,16時をすぎると暗くなります.11月の末で,日の出が9時前,日の入りが16時前になります.冬は,塔には16時半までしか登れないので,早めに行きましょう.また,塔の上はものすごく寒いので,防寒対策も必要です.

明日は,旧市街の周辺の見どころを紹介します.

本日はここまで.

追記(2016年):バルト諸国の通貨はすべてユーロになっています.クレジットカードは多くの場所で使えますが,古いサイン式のカードは使えません.ICチップ付きのクレジットカードは必須です.バルト諸国の新しい観光情報は,「おさんぽわんこの旅の思ひで…ヨーロッパ編」がとても詳しいので,ぜひご覧ください.