オランダ(4) − ユトレヒト

今日は,アムステルダムの南にあるユトレヒト(Utrecht)のお話です.ユトレヒトとは,レヒトを渡るという意味があるそうです.レヒトというのはライン川の古い呼び名で,ライン川を渡るための拠点として西暦47年にローマ人によって作られた町だということです.


アムステルダムの中央駅(Amsterdam Centraal Station)から,ユトレヒトの中央駅(Utrecht Centraal Station)まではICで約30分.自動券売機で買った切符でICにも乗れます.アムステルダムからの往復券は2等車で12.70ユーロ.ちなみに,自動券売機でクレジットカード払いにすると1ユーロの手数料を取られます.私が乗ったのは2階建ての車両で,2等車でも清潔で快適でした.写真はアムステルダムの中央駅です.車内アナウンスはありますが,やや聞き取りづらいです.事前に,何時に目的地に着くのか調べておいて,時計を見ながら降りるタイミングを計った方がいいと思います.周りの人に聞くのがもっと簡単ですが.ちなみに,アムステルダムからユトレヒトに行く時には,ユトレヒト駅の手前で数分止まります.周りの人に聞くといつものことだそうです.

ユトレヒトの中央駅は,かなり大きなショッピングセンターと一体化していて,ゆっくりをお店を見ていると観光の時間がなくなってしまいます.観光地は駅からショッピングセンターを抜けて反対側にありますので,どんどん歩いて行きましょう.ちなみに,オランダ名物のコロッケの自動販売機があります.駅から出ると今度は,屋外のマーケットがあります.


ユトレヒトにも運河がいくつかあります.運河の壁に窓やドアが見えますが,実際にレストランなどがあり,冬でも一部は営業しています.運河の壁の中に家があるようです.面白いですね.


アムステルダムの花市場は有名ですが,ユトレヒトにも花を売っている店がたくさんあります.ここにある花の多くは一束5ユーロと激安です.小ぶりのバラも20本で5ユーロが相場のようです.


ユトレヒトの町並みとドム教会(Domkerk)の塔.この教会の塔はユトレヒトのシンボルといってもいいでしょう.体力があったらぜひ登ってみてください.


塔に登るにはツアーに参加する必要があります.ドム広場(Domplein)にあるツーリストインフォメーションでチケットを買います.7.50ユーロ.冬のツアーは12時から4時まで2時間に1回,夏は11時から4時まで1時間に1回ですが,冬でもお客さんがたくさん集まると回数が増えるみたいです.


塔のいちばん上までは465段.高さは95メートルです.途中でチャペルや鐘の部屋で説明があります.段数はメッヘレンの教会の塔よりも少ないですが,高さはこちらの方が高いです.なによりも,ツアーなので自分のペースで昇ることができません.特に下りは300段ほど休憩なしで一気に下るので大変です.しかし,一番上まで登れば,このような景色に出会うことができます.


教会からセントラールミュージアム(Centraal Museum)まではドム広場の前の道をまっすぐ歩いて行きます.途中にアボリジニー・アート・ミュージアム(Aborginal Art Museum)などがありますが,賑やかな通りではありません.この道(Lange Nieuwstraat)を突き当りまで行くと,右手にディック・ブルーナ・ハウス(Dick Bruna Huis)が見えてきます.もう一つの道が写真の道で,運河沿いを歩いて行き途中で左折する道です.ただこの道は左折のタイミングが難しいので,帰りに使った方がいいかもしれません.


ディック・ブルーナ・ハウス.ミッフィーの生みの親のディック・ブルーナの博物館です.入場チケットはすぐ近くにあるセントラールミュージアムで買います.セントラールミュージアムとの共通券で9ユーロ.セントラールミュージアムの構造はかなり複雑で,本館,新館,別館からなっています.本館は5階建てですが,3階と4階は高さが30cmくらいしか違わず,4階はチャペルを上から見るだけなので,実際には4階建てです.別館では企画展があるようで,私が行った時には現代アートが並んでいました.現代アートについての感想は,ノーコメントです・・・

ディック・ブルーナ・ハウスは中は狭いですが,ミッフィーやその仲間たちに興味がある人には楽しいところかもしれませんね.日本語の音声ガイドは無料で利用できます.オランダではあまり日本人を見ませんでしたが,ここだけは別で,お客の4割くらいが日本人でした.もちろん,その日本人たちはひたすら買い物をしていました.


中央駅から,ドム教会とは反対に北側に行くと,ナインチェ広場(ミッフィー広場)があります.この看板が目印ですが,非常にさりげないので注意してください.広場は公園のようになっていますが,これも非常にさりげなく,端っこにミッフィーの像がぽつんと立っています.夕方に行くと(別に夕方でなくとも)哀愁漂うミッフィーが見られますので,それを見に行く価値はあるかもしれませんね.

ユトレヒトにはまだまだ見所がたくさんあるそうです.半日観光でも楽しめますし,2−3日滞在しても飽きないと思います.オランダの各都市からのアクセスもいいので,観光の拠点にすることもできそうです.

本日はここまで.