ケルン(3) − オーデコロン

ケルンの最終日は,町の名前も使われているオーデコロン(Eau de Cologne)のお話です.

オーデコロン(ケルンの水)というフランス語風の名前が付いているのは,ケルンが一時期フランスの支配下にあったからだそうです.今日は2つの有名な店に寄ってみます.


まずは,ファリーナ(Farina)です.チューリップのマークが目印です.大聖堂からホーエ通り(Hohe straße)を通ってブリュッケン通りで左折します.中にはお店と博物館があります.博物館の入場料は4ユーロですが,ケルンカードで2ユーロになります.博物館のチケットを買うと,店内で4ユーロで売られているオーデコロンを1つくれますので,ちょっとお得ですね.(2010年の情報)


ファリーナは1709年にコロンを作り始めました.約300年の歴史がありますね.ファリーナ一族が使った品物やコロンの作り方などを知ることができます.英語の音声ガイドがあり,無料で借りることができます.


ケルンにはもう一つ有名なオーデコロンがあります.それが4711です.こちらは,お店が出来た時の番地から来ているそうで,約200年の歴史があります.ホーエ通りからブリュッケン通りを右折します.


ここにも少しだけ展示があり,無料で見ることができますが,お店に入って一番目立つのはコロンが流れている蛇口です.本当にコロンが流れています.4711のコロンは青いパッケージが印象的で,ファリーナよりもややお買い得ですね.


4711にはもう一つの名物があります.それがこの鐘です.お昼の間は毎時00分に鐘と仕掛けが楽しめます.ここは,時間によって違う曲を流しているようで,一日に何度も楽しめます.ちなみに,コロンのことを,ファリーナではフランス語風にオーデコロン,4711ではドイツ語風にケルニッシュバッサーと呼んでいます.


ケルンの中心部からライン川に沿って南に行くと,チョコレート博物館(Imhoff-Schokoladenmuseum )が見えてきます.中央駅から,132番と106番のバスを乗り継いで行けますし,少し距離がありますが歩いて行くことも可能です.


ここはリンツ(Lindt)の博物館で,チョコレートの製造ラインもひとつだけあり,チョコの製造から販売まで見ることができます.写真に写っているのは,チョコレートの自動販売機で,小銭を入れるとチョコが出てくる仕組みになっているようです.あまり人はいなかったのですが,昔のリンツのテレビCMを見ることが出来る小部屋があります.私は20分くらい見ていましたが,昔の暮らしを垣間見ることが出来て面白かったですね.


イースターの時期なので,イースターバニーのチョコも売っていました.こんなにあるとちょっと怖いですね.博物館にはレストランも併設されていて,チョコケーキを食べることができます.ちなみに,私が頼んだケーキにはしっかりカビが付いていて,とりあえず取り替えてもらいました.合席になったドイツ人が損害賠償請求すべきだ,と息巻いていました.私もそう思いますが,手続きが分からないのが残念です.

某歩き方ガイドブックではケルンの見どころはあまりなさそうですが,実はいろいろあります.今回は時間がなくて回れませんでしたが,12の歴史的な教会もケルンの見どころです.車があれば周辺地域にも行けますし,夏だと遊覧船でライン川を楽しむこともできます.ベートーベンの故郷のボンもすぐ近くです.少し物価が高いのが難点ですが,観光の拠点になるいい町だと思います.

本日はここまで.